情報漏えいの問題に対するセキュリティ業界の取り組みとして、パスワードレス認証の重要性について解説しています。パスワードレス認証によって個人情報の盗難が減少し、ユーザも複雑なパスワードに悩まされることなく、安全かつ便利に情報にアクセスできるようになります。また、パスワードレス認証によって変化する認証シナリオについても詳しく説明しています。

 

 パスワードレス認証はどのように個人情報の盗難を減少させるのか?

  1. パスワードの漏えいリスクの低減: 伝統的なパスワード認証では、ユーザーのパスワードが盗まれたり、フィッシング攻撃によって入手されたりする可能性があります。一方、パスワードレス認証では、デバイスや公開鍵暗号化を使用して認証が行われるため、従来のパスワードに関連するリスクが低減します。
  2. 高度な認証手法の導入: パスワードレス認証では、公開鍵暗号化方式を使用することで、ユーザーが秘密鍵を共有することなく認証を行うことが可能です。このような高度な暗号化技術によって、認証プロセスがよりセキュアになり、個人情報の保護が強化されます。
  3. デバイスによる積極的な認証: パスワードレス認証では、ユーザーではなくデバイスが積極的に認証を行うため、セキュリティが向上します。デバイスが公開鍵暗号化方式の操作を実行し、サーバ上の公開鍵に対応する秘密鍵を持っている必要があります。
  4. パスワードの管理負担の軽減: パスワードレス認証では、ユーザーが複数の長くて複雑なパスワードを覚える必要がなくなります。これにより、ユーザーはセキュリティを犠牲にすることなく、より使いやすい認証手法を利用できるようになります。

これらの要因により、パスワードレス認証は個人情報の盗難を減少させる効果を持ちます。


パスワードレス認証を導入する際のセキュリティ上のリスクは何か?

パスワードレス認証を導入する際のセキュリティ上のリスクには以下の点が考えられます。

  1. デバイスの紛失や盗難: パスワードレス認証では、デバイスが認証の一部を担うため、デバイスの紛失や盗難がセキュリティ上のリスクとなります。紛失や盗難したデバイスが不正に使用される可能性があります。
  2. 生体認証の脆弱性: パスワードレス認証において生体認証技術(指紋認証、顔認証など)を使用する場合、生体認証の脆弱性が懸念されます。生体認証技術は偽造や模倣される可能性があるため、万全のセキュリティを確保する必要があります。
  3. バイオメトリクス情報の漏えい: 生体認証を使用する場合、バイオメトリクス情報(指紋、顔の特徴など)がデータベースに保存されることがあります。この情報が漏えいした場合、個人のプライバシーやセキュリティが脅かされる可能性があります。
  4. シングルポイントの脆弱性: パスワードレス認証において、デバイスや生体認証など特定の要素に依存する場合、その要素が攻撃された際にシステム全体が脆弱になる可能性があります。シングルポイントの脆弱性を避けるために、複数の認証要素を組み合わせるマルチファクタ認証が推奨されます。

これらのリスクを踏まえて、パスワードレス認証を導入する際には、適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。生体認証技術の信頼性やデバイスの管理、バイオメトリクス情報の保護などについて慎重に検討する必要があります。


パスワードレス認証によって変化する認証シナリオについて具体的な例。


パスワードレス認証によって変化する認証シナリオの具体的な例として、以下のようなケースが挙げられます:

  1. ローカルデバイスでの認証: パスワードレス認証では、ユーザーが自身のデバイス上で認証を行うことが可能です。例えば、スマートフォンやタブレットなどのデバイスに生体認証(指紋認証や顔認証)が組み込まれており、そのデバイスを使用して特定のアプリケーションやサービスにアクセスする場合、パスワードを入力する必要がなくなります。
  2. リモート認証: パスワードレス認証では、デバイスとサーバー間での認証が行われます。例えば、ユーザーが自宅のパソコンから会社のネットワークにアクセスする際、デバイスに保存された認証情報(生体認証やデバイス証明書など)を使用して、パスワードを入力することなくセキュアにアクセスすることが可能です。
  3. ソフトウェアトークンの展開: パスワードレス認証では、ソフトウェアトークンを使用してクライアント側で認証を実行することができます。ソフトウェアトークンは、ワンタイムパスワード(OTP)や公開鍵暗号化方式などを利用して、セキュアな認証を実現します。これにより、従来のパスワードに依存しないセキュアな認証手法が導入されます。

これらの例は、パスワードレス認証によって、従来のユーザ名とパスワードに代わる新たな認証手法が導入されることを示しています。デバイスやソフトウェアトークンを活用したセキュアな認証手法により、ユーザーエクスペリエンスの向上とセキュリティの強化が実現されます。

MagicEndpoint とSecureDoc IdPの利用を組み合わせることで、 PC起動時認証で1度認証を行うことで、ユーザの負担のない多要素認証・SAMLを利用した認証を行い、安全なリモートサービスへの接続を実現できます。

 多要素認証で利用するMagicEndpointはソフトウェアトークンで秘密鍵をPCのTPMなどに保存します。 TPMを利用することで安全な秘密鍵の保存ができ、物理トークンと違い持ち運びをする必要性や、紛失・持ち運び忘れなどの心配がありません。

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